大奥初見感想

二回目を観に行ってから書こうかと思ってたんだけど、逆に二回目を見てる最中に感想を消化しちゃう気がしたので、その前に。以下、ネタバレ感想ですのでたたみます。


なんか、ひっさびさに破綻のない漫画原作映画を見たなーって。簡潔に言うとすごい面白かった!目を離す場面がまったくなかった。まあ水野がニノくん、という傍目から見たらそこが一番ビジュアル的に問題だろ!ってのをぶっとばして言ってる時点でたぶんひいき目が入ってるとは思いますが。
でもね、二宮和也という人のもつ、空気や流れに逆らわないオーラというのか、良く言う「考えない」っていうスタイルが、違和感さえも二宮ゆうのしんの魅力に変えていたのかなあって思います。前髪のあるゆうのしんはただの19歳のこわっぱという感じだったけど、月代して髷が乗ったとたんすごい男前になったよね…!そういう、姿かたちのバリエーションを味方にして、当たり前のように自由自在になる二宮くんが好きです。マイナスの要素をプラスに引き寄せるちから、そしてそのさりげなさがいい。
…あは、ちょうひいき目だこれ(笑)

原作でも一冊分のみのエピソード、映画にするにはちょっと足りなくないかなーと思ってたので、ちょいちょいあるオリジナル演出は素直に楽しみました。鶴岡…ああ、美しかったなあ。水野による介錯とその経緯の後始末まで含め、意味のあるエピソードだったと思います。一部には男女逆転?なにそれ(ぷげら)みたいな見られ方をされがちなSF映画だけど、あのシーンで男女逆転してる以外、考え方も掟も当時と変わらないんだ、という事実を突きつけられるというかね。吉宗さんも、かっこ良かったね。赤いおべべで草原を駆け抜けてるところは暴れん坊将軍のテーマが脳内に鳴り響いたけども^^ 阿部さんはさすが。もっとなにかで共演して欲しい!

そういえばよく分かんないけど涙の量がここ3年くらいでトップでした。怪物くんのおばあちゃんの回も爆発的に泣いたけど、とにかくコマギレに何回も頬を涙が伝って行ってて、クライマックスだけでなくでなんか「え、ここでなの?」って自分にびっくりするほどの和やかシーンでも泣いてて。一番よく分からない涙は、垣添が「思い出を…」ってうつむいて水野がキョロキョロ困っているシーンでのそれでした。なんであそこで泣くんだ自分。泣かせようとする場面は今考えても思いつかない。なんかゆうのしんの目を見てると不思議と泣けて来る気がします。なんでだろう。

静かな演技でのたたずまいも良いんだけど、ニノくんにはいーっぱいしゃべってお芝居して欲しいと思っていて。水野は江戸っ子でぽいぽい言葉が出て来る丁々発止。あの、御三の間に初めて顔触れするときのやりとりがすごく好きです。茶鼠の羽織が〜髷が細くて〜のあたり。アゴあげて目ん玉ひんむいて啖呵を切る水野が、マイベストオブ二宮ゆうのしんでした!
はーなんだか長くなってしまった。はやくもう一回観たいです!時間が許す限り何度でも観たい!でも時間がねえ!DVDいつですか!二宮くん!あ!り!が!と!う!!(最近おとのはこれ使わないね)